求人ストーリー夜間警備員
かつて自宅警備員から脱するため、なんとかこの現状を打破しようともがいていた末に見つけた求人をご紹介します。
その求人は「夜間警備員」。なんと銀行の本店の詰所の椅子に座ってただ監視カメラを見ているだけでいいのです。あとは懐中電灯を持って1時間毎に店内の見回り、不審者がいないかどうかをチェックするのです。
夜間警備、つまり宿直なので、遅刻する心配もありませんし、何よりも夜起きていている事自体がお金になってしまうなんて嬉しい!嬉しくて仕方ありません。面接ではもうやる気と僕を雇って欲しいという気持ちをこれでもかと訴えたが末に採用。面接官が思わず「ウチの仕事にそんなに情熱を持ってくれる若者も珍しいなぁ…」とつぶやいていました。
とりあえず勤務初日。夕方5時の出勤です。昼の2時半まで眠っていても余裕で間に合うので心に余裕もあります。詰所にて自己紹介をしたのですが、皆さん年齢層は高め。だいたいが50代以上の方々ばかりです。
ただし落とし穴がありました。詰所で監視カメラを見て、一時間ごとに警備するんですが、暇すぎる僕は警備の後スマホでゲームをしているところをリーダーに見られてしまったのです。こっぴどく怒られたのですが、怒られてもなおゲームをやめない僕に「ゲームやめますか仕事やめますか」と聞かれ「仕事やめます」と答えてしまいました。
結局は銀行の警備員から自宅の警備員に戻ってしまったのですが、まぁどちらも警備員です。給料が貰えるか貰えないかの違いですから、警備員というお仕事はもしかしたら自分の天職なのかもしれません。